缶ヶ江メグルは進撃の巨人が好き

缶ヶ江メグルは進撃の巨人が好き

壁の向こう側に行く

20巻あらすじ 決着 獣、鎧、超大型を倒す

f:id:kotoba2kai:20170810213700j:plain

第79話 完全試合(パーフェクトゲーム)

 シガンシナ区で超大型巨人になったベルトルトは、周りの建物を燃やし、破壊しながら内門に向かってゆっくり前進していく。リヴァイ班(104期兵)はアルミンに指揮を求める。アルミンは「一旦撤退して団長と合流、指示を仰ぐ、超大型巨人は当初の作戦通り消耗戦で対応、力尽きるまでシガンシナ区で暴れさせておく」。そう自信無さげに言う。

「イヤ待てアルミン」その作戦ではマズイことがあるとジャンは気付く。

超大型巨人が内門まで来てしまうと、門の反対側の馬めがけて燃やしたガレキを投げてくるだろう。それで馬が殺されるどころか、向こうの仲間たちが巨人と炎のガレキに挟み撃ちにされてしまう。

ということは、超大型巨人は今、リヴァイ班だけで倒さなくてはならないことになる…。アルミンは今どうすればいいかわからない。一時的にジャンに指揮を交代してもらう。

 

ジャンは考える。超大型巨人に何が有効なのかわからない。だったら、思いついたことは何でも試して、奴の弱点を探るしかない。

まず巨人化エレンに叫んでみてもらうが、超大型巨人は全く止まる気配がない。エレンたちの存在には気付いたようだが、無視して内門の方に歩いてゆく。

次に、巨人化エレンに奴の足を力ずくで止めさせる作戦。巨人化エレンは叫びながら力の限り奴の片足を押すが、奴はその片足を浮かせて一旦後ろに引き、勢いよく前に振り出した…!ドオオォォン!巨人化エレンは吹っ飛び、内門の壁上あたりに打ちつけられ、のびる。ダメだった。

 

 

 

 

 

 

 

第80話 名も無き兵士

次は雷槍を撃ち込む作戦。ジャンとコニーとサシャが奴の気を惹きつけて、ミカサが背後から撃つ。その瞬間、超大型巨人は全身から蒸気を出しはじめ、その強力な熱風でミカサの撃った雷槍は奴に当たることなく吹き飛ばされる。ジャンたちの立体機動のアンカーも外れる。ミカサは吹き飛んだ雷槍が途中で爆発した破片を受け右腕を負傷、コニーは熱風の中で息を吸って喉が焼けた。ミカサがアルミンに訊く。

「どう?何か…反撃の糸口は…」

「…何も」

超大型巨人はまっすぐ内門の方へと進んでゆく…。

ドォン!!

突然近くの建物が破壊される音がする。その方を見ると、鎧の巨人が復活して立っていた…

 

 

 

 一方ウォール・マリア領、獣の巨人サイド。2~3m級の巨人を残り数体まで倒した。その時、突然おびただしい数の砲撃が内門の方に飛んでくる。ドドドドドオオオォォォン!!

巨人も人間も見境なく撃たれて吹き飛ぶ。エルヴィンは内門の壁上から、リヴァイは建物の屋根の上から見ていた。獣の巨人が大きな岩を砕いた塊を豪速球でこちらに投げてきていた。豪速球の投石は続く。ドドドドォォォン!!リヴァイは馬の牽引部隊に、壁側まで後退するよう指示する。エルヴィンがリヴァイの元に降りてくる。リヴァイが状況を尋ねる。

「獣は兵士が前方の1ヶ所に集まるように小型の巨人を操作していたのだろう。そこで小型の巨人を相手にしていたディルク・マレーネ・クラース班は先ほどの投石で全滅したようだ。つまり内門側の残存兵力は新米調査兵士の諸君たちと、リヴァイ兵士長、そして私だ」

 

ドドドドドドド…!!

「うあああ!!」「もうダメだああああ!!」新兵たちはパニックになっている。

リヴァイは巨人化エレンにエルヴィンと何人かを乗せて敗走する策を提案する。既に状況はそういう段階にあると思わないか?

「ああ、反撃の手立てが何も無ければな…」

「…あるのか?」

「…あぁ」

「…なぜそれをすぐに言わない?…なぜクソみてぇな面して黙っている?」

「…この作戦がうまくいけば…お前は獣を仕留めることができるかもしれない。ここにいる新兵と私の命を捧げればな」

 

このままでは我々はほとんど死ぬ。ならば玉砕覚悟で勝機に懸ける戦法も止む無しなのだが…そのためにはあの若者たちに死んでくれと、一流の詐欺師のように体のいい方便を並べなくてはならない。私が先頭を走らなければ誰も続く者はいないだろう。そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか知ることもなくな…。ハァ…

 

エルヴィンはその辺の木箱に腰掛け、うなだれる。

「俺は…このまま…地下室に行きたい…。俺が今までやってこれたのも…いつかこんな日が来ると思ってたからだ…。いつか…“答え合わせ”ができるはずだと。

…何度も…死んだ方が楽だと思った。それでも…父との夢が頭にチラつくんだ。そして今、手を伸ばせば届く場所に答えがある。…すぐそこにあるんだ。

だがリヴァイ、見えるか?俺達の仲間が…

仲間たちは俺らを見ている。捧げた心臓がどうなったか知りたいんだ。まだ戦いは終わってないからな。

…すべては…俺の頭の中の…子供じみた妄想にすぎない…のか?」

エルヴィンはリヴァイを上目づかいに見る。リヴァイはエルヴィンの前で膝をつき、エルヴィンをまっすぐ見る。

「お前はよく戦った。おかげで俺達はここまで辿り着くことができた…。俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵たちを地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」

 

エルヴィンの顔からさっきまでの暗さと険しさが消えていく。どうやらここが動かしようのない自分の死に場所らしい。エルヴィンは木箱から立ち上がる。

 

「これより最終作戦を告げる!!」

総員による騎馬突撃を目標「獣の巨人」に仕掛ける。その際、少しでも投石の命中率を下げるため、目標の投石のタイミングを見て一斉に信煙弾を放つ。そして我々が囮になる間にリヴァイが大型巨人を伝って忍び寄り、獣の巨人を討ち取る。

 

新兵の一人が気分を悪くしてゲロを吐いてしまう。別の新兵がエルヴィンに尋ねる。

「俺達は、今から…死ぬんですか?」

「そうだ」

「…どうせ死ぬなら、最後に戦って死ねということですか?」

「そうだ」

「いや…どうせ死ぬなら…どうやって死のうと、命令に背いて死のうと…意味なんか無いですよね…?」

「まったくその通りだ」

「…!」

「まったくもって無意味だ。どんなに夢や希望を持っていても、幸福な人生を送ることができたとしても、岩で体を打ち砕かれても、同じだ。人はいずれ死ぬ。

ならば人生に意味が無いのか?そもそも生まれてきたことに意味は無かったのか?死んだ仲間もそうなのか?あの兵士たちも…無意味だったのか?

 

いや違う!!あの兵士に意味を与えるのは我々だ!!あの勇敢な死者を!!哀れな死者を!!想うことができるのは!!生者である我々だ!!我々はここで死に、次の生者に意味を託す!!

 

それこそ唯一!!この残酷な世界に抗う術なのだ!!」

 

そしてエルヴィン達は突撃する。

「うおおおおおおおおおおおお…!!」

エルヴィンは叫ぶ。

「兵士よ怒れ!!兵士よ叫べ!!兵士よ!!戦え!!」

 

 

 

 

 

 

 

第81話 約束

1発目の投石が来る…!ドドドドドドッ!!

エルヴィン含め総員の約1/3がやられる。

 

「団長が…!!」

「振り返るな!!進め!!」マルロが叫ぶ。

2発目が来る…

マルロは思う――来る。これが死か。自己犠牲の精神…自分で言ってたのがこれだ。ヒッチは今頃何を…イヤ…あいつはまだ寝てるか……ああ…いいな。

…わからない。何で…俺は…今頃…ヒッチの言う通りにすれば良かったって思うんだろうか…

 

ドドドドドドッ!!

マルロ含めほとんどの兵士がやられる。

「しゃああああああ!!ゲームセットォ!!ハハ、わかるか!?投げ方を変えたんだよ。これならイチコロでしょ」

獣の巨人は得意げに前を見る。しかし…

「うおおおおおぉぉぉおおおぉぉ」

まだ3人残っている。獣の巨人めがけて突撃してくる。

「だから…そんなに叫んで何の意味があるってんだよ!!」ドドドドォォォ!!

最後の3人もやられる。

 

ドォ…。ドサ…。兵士達を哀れに思っていると、獣の巨人は近くの大型巨人が倒れているのに気が付いた。その方を見やると、立体機動装置のアンカーが飛んできて、獣の巨人に刺さる。騎馬特攻兵の最後の3人が撃った信煙弾の煙から、リヴァイが現れる。

リヴァイは目にも止まらぬ速さで獣の巨人の目を斬り、足を斬り、腕を斬り、うなじを斬る。獣の巨人はリヴァイを捕えることも、うなじを手で守ることも、硬質化で守ることも、すべてが間に合わない。リヴァイは中身のジーク戦士長を巨人の肉から斬り取り、彼の四肢を斬って、口の中に刃を刺す。

 

こいつはまだ殺せない。誰か生き残ってる奴に、ケニーからもらった巨人化の注射を打って巨人化させ、ジークを食わせ力を奪う。そうして一人だけ生き返らせることができる…

ドドドドドド!リヴァイの背後からものすごい勢いで何かが近づいてくる。リヴァイは振り向きざまに避ける。バクッ!四足歩行型の巨人がジークをくわえてダッシュで逃げてゆく。ジークは大型巨人に向かって叫ぶ。

お前ら!!あいつを殺せ!!

すると突っ立っていた大型巨人達は一斉にリヴァイの方を向き、襲いかかってくる。

「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…俺は――誓った!」

パシュッ!立体機動のアンカーを発射し、リヴァイはたった一人で襲ってくる大型巨人の相手をする…

 

一方騎馬特攻兵の中で生き残った新兵が一人いた。

「何で…俺…生きてる…のか…?誰か…オーイ…生き残った奴はいないのか…?」

 

 

 

 

その頃シガンシナ区では、超大型巨人に歯が立たず、鎧の巨人も復活し、絶望の空気がリヴァイ班(104期兵)の中で濃くなっていた。ジャンが口を開く。

「アルミン…もうエレンを逃がすことにすべてを懸けるしか…」

「…」

「聞いてんのかよアルミン…」

「…やせてる」

「…?」

「超大型巨人が少し…細くなってる…。ハンジさんの言った通りだ!!やっぱり超大型巨人は消耗戦に弱い!!」

 

アルミンはついに反撃の作戦を思いつく。鎧の巨人を惹きつけておいてもらえれば、超大型巨人は自分とエレンで倒せる。アルミンはミカサ、ジャン、コニー、サシャに鎧の巨人を任せ、一人壁上でのびている巨人化エレンの元へゆく。

エレンを起こし、作戦を伝える…

 

 

 

 

 

 

 第82話 勇者

「何があっても僕の作戦守ってくれよ!?」

そう言ってアルミンは巨人化エレンの肩から壁上の地面に降りる。超大型巨人が少しずつアルミン達の方へ近づいている。その時、巨人化エレンは足を踏み外して下に落下する。ドォォォ…ン。巨人化エレンはうずくまって動かない。

 

ベルトルト「やっぱり…勝負はもうついていたんだ…。もう十分だ、終わりにしよう」

超大型巨人の右手がアルミンに向かってくる。ドォ!その攻撃をアルミンは避けて、立体機動で超大型巨人に接近する。しかし超大型巨人は再び全身から高熱の蒸気を発し、アルミンを近づけまいとする。しかしアルミンの立体機動のアンカーは外れない。なぜだ?よく見ると、アンカーは超大型巨人の歯に刺さっている。熱風は肉の部分からしか出ないんだ!

 

けど、とベルトルトは考える。それがわかった所で何だというんだ?君は僕の熱風でこれ以上近づけない。巨人化エレンも壁の傍でくたびれたままだ。ミカサ達はライナーの相手で手一杯だし。…本当にもう何もないのか!?…なら、今楽にしてやる。

超大型巨人は熱風の強さを一気に上げる。ボオオオオオオォォォォ!!

「ッ!!」

アルミンは吹き飛ばされないよう、装置のグリップを握っているのが精一杯だ。

 

まだだ。まだ離すな。エレンに託すんだ…僕の夢、命、すべて。僕が捨てられるものなんて…これしか無いんだ…

アルミンの手がグリップからついに離れ、丸コゲになったアルミンは吹き飛ばされる。

 

終わった…。さぁ次は、エレンと馬を…ん?超大型巨人が巨人化エレンを見ると、さっきからずっとくたびれて動かないと思っていたのは、硬質化した巨人化エレンの抜け殻だった。…え?

「殺(と)った」

超大型巨人の背後に、立体機動でエレンが飛び上がってきた。エレンはそのまま超大型巨人のうなじに移動し、ベルトルトを四肢の付け根から斬り取る。

 

陽動作戦…。最初にエレンが動けないと思わせたのも、アルミンの抵抗も、硬質化した巨人のカカシを造るための時間稼ぎ…。すべてはベルトルトの周りに敵がいなくなったと思い込ませるための計算された動きだった。

 

 

  

一方ミカサ達は、はじめ鎧の巨人がアルミン達の方へ行かないように惹きつけようとしたが、鎧の巨人は彼らを無視してアルミン達の方へまっすぐ走っていく。

注意を引けないのなら、ここで殺すしかない。ミカサは素早く判断し、走っていく鎧の巨人の膝裏に雷槍を撃ち込む。ドオォン!膝が砕け、鎧の巨人はその場に倒れる。

「オイ!!」

ミカサの単独行動にジャンは思わず声を上げる。

「ここでエレンとアルミンを守る」

「…あぁ…わかった!!」

4人は鎧の巨人を囲うように散らばる。

 

雷槍は残り3本…。これで鎧を仕留める方法は、1つしかない。奴が動けない内に勝負に出る!

「ライナアアアアアアアア!!」

ジャンが囮に、鎧の巨人の右斜め後ろから斬りかかる。それとほぼ同時に、鎧の巨人の左右からサシャとコニーがそれぞれ一本ずつ雷槍を構えて接近する。

鎧の巨人はサシャとジャンがいる右方の建物の家屋を右手で切り裂く。サシャとジャンは飛んでくる無数の鋭い木片を浴びる。サシャは雷槍を撃つも、鎧の巨人には当てられなかった。コニーは鎧の巨人の顎左側に雷槍を命中させる。ドォン!鎧の巨人の左顎が外れる。

…一本、外した。両顎を外して開いた口に雷槍を撃つつもりだったのだが…。ミカサは雷槍を構えたまま一瞬止まる。その時!

 

「よくやった!!」

ハンジが現れ、鎧の巨人の顎右側に雷槍を撃つ。ドオォォン!

ガコッ!鎧の巨人の口が開く。「今だ!!ミカサ!!」

鎧の巨人は右手で(左手はさっきから地面に手をついて、姿勢を保つために使っている)ミカサを捕えようとする。ミカサはそれをひらりとかわし、鎧の巨人の顎まで飛び込んで、口の中に雷槍をぶっ放す。

「ライナー、出て」

 

ドオォォォォ…ン!!

鎧の巨人のうなじからライナーが吹っ飛んで出てくる。