缶ヶ江メグルは進撃の巨人が好き

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壁の向こう側に行く

19巻あらすじ 人類VS巨人@ウォール・マリア シガンシナ区

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第75話 二つの戦局

エルヴィン団長は敵の巨人たちを観察しつつ、どう出てくるかを窺っている。獣の巨人のすぐ側に四足歩行型の巨人がおり、何やら背中に荷物を載せた鞍がある。先ほど一斉に巨人化したものではなさそうだ。だとしたらそいつが敵の斥候で、我々の接近にいち早く気付き、ライナーらに伝えた…とするなら、知性を持っている巨人と見られる。

 

鎧の巨人が壁を上ってくる。そして獣の巨人が雄叫びを上げると、2~3m級の巨人たちが一斉に内門の方に走ってくる。

 

エルヴィンは敵のしようとしていることを読む。敵の主目的はエレンの奪取である。そのためにまず、我々が逃げられないようにしたいようだ。依然巨人の領域であるウォール・マリア領から我々が馬無しで帰還する術はない。馬を殺せば、あとは退路を閉鎖するだけで我々は逃げられなくなる。

一週間でも一ヶ月でも動けるものがいなくなるまでただ待てばいい。そうすれば敵は戦わずして虫の息となったエレンを奪い去ることができる。今、敵の大型巨人が隊列を組んで動かないのは、それが檻の役目を果たしているに違いない。

今やるべきことは、鎧の巨人と超大型巨人に馬を殺されるのを防ぐことだ。エルヴィンは指示を出す。

 

「ディルク班並びにマレーネ班は内門のクラース班と共に馬を死守せよ!!リヴァイ班並びにハンジ班は鎧の巨人を仕留めよ!!各班は指揮の下『雷槍』を使用し、何としてでも目的を果たせ!!今この時!!この一戦に!!人類存続の全てがかかっている!!今一度人類に…心臓を捧げよ!!」

 

「ハッ!!」

 

エルヴィンは全体指示と別に、リヴァイに獣の巨人を仕留めること、アルミンに鎧の巨人戦の現場指揮をハンジとやることを指示する。指示を出し終わった後、一人壁上に立ちながら、エルヴィンは思う。

 

今までこうして何度も仲間を鼓舞し、自分を鼓舞し、数え切れない犠牲者を出してきた。調査兵になって気付いたが、他の仲間は人類のためにすべてを捧げているのに、自分は、自分だけは夢を見ている。今多くの仲間の屍の上に立っている。その重責は生々しく感じるが、それでも脳裏にチラつくのは地下室のことだ。世界の真相を知るまでは、自分は死ねない…

 

 

 

鎧の巨人が壁上まで上ってきた。目線の先には馬。少し前、リヴァイにうなじをザックリ斬られた時のことをライナーは思い出す。危なかった…。あの時…意識を全身に移すのが一瞬でも遅れていれば、あのまま即死だった。

とその時、鎧の巨人の背後で閃光が。シガンシナ区でエレンが巨人化したのだ。巨人化エレンは南の壁に向かって走り出す。まさか、南から壁を越えて逃げる気か!?いやでもそれなら立体機動で東か西の壁を伝ってから巨人化するだろう…。

ライナーはエレンの行動を不可解に思うが、自分の注意を馬からエレンに向けるための、エルヴィンの考えだと気付く。しかし気付いた所で、逃げるのを放っておくわけにはいかない。エレンは馬がなくても巨人の力でトロスト区まで帰ることができるからだ。鎧の巨人はせっかく上った壁を降り、シガンシナ区の巨人化エレンを追う。

 

鎧の巨人が壁から降りてきたのがわかると、巨人化エレンは向き直り、戦闘態勢に入る。巨人化エレンは拳にメリケンサックのような硬質化物質をつくる。以前トロスト区で鎧の巨人と戦った時、エレンは勝っていた。1対1の格闘戦ならオレは勝てる…

 

 

 

 

 

 

第76話 雷槍

その予想通り、巨人化エレンは鎧の巨人に確実にダメージを与えられている。硬質化した拳が功を奏し、鎧の巨人の硬質化のボディをカンタンに砕ける。取っ組み合いになり、巨人化エレンの関節技が決まるが、鎧の巨人はそこから抜け出し、巨人化エレンと距離を取って少しの間静止する。どうする…オレ一人ではエレンをかじり取るまでいけない。もはやこの手を使うしか―― 

 

その時、ハンジ班とリヴァイ班兵士が鎧の巨人に向かって立体機動で急接近してきた。鎧の巨人は「兵士に何ができる。俺の硬質化ボディには刃は効かない」と無防備でいたが、目の前のハンジとミカサの射出器から槍状のものが発射され、鎧の巨人の両目に突き刺さる。槍には手りゅう弾のようなピンがついており、ハンジとミカサがそれぞれ引っこ抜くと、槍は爆発した。

ドドォッ!!

鎧の巨人は目をつぶされ、しゃがんで前かがみの格好で動きが止まる。

 

その槍は、ハンジが技術班に頼んで作ってもらった、対鎧の巨人用武器だった。爆発する時に雷が落ちたような音がするから「雷槍(らいそう)」という名がついた。威力は十分あるが、果して鎧の巨人にも効くのか、そこが賭けだった。

 

今、鎧の巨人のうなじは無防備だ。残りの兵士が一斉に鎧の巨人のうなじに雷槍を撃ち込む。ドドドドドドォッ…!!爆発跡を見ると、うなじの鎧が剥がれかけている…!やった!雷槍が効いた!

 

ハンジ「もう一度だ!!雷槍を撃ち込んで止めを刺せ!!」

 

104期兵は一瞬ためらう(ミカサは違う)。だがジャンが発破をかける。

「お前ら…こうなる覚悟は済ませたハズだろ!?やるぞ!!」サシャとコニーが悲壮な顔でジャンを見る。

「うおおおおおおおぉぉ!!」

 

ドスドスドスドス…!!鎧の巨人のうなじに雷槍が刺さる。鎧の巨人の中のライナーが一回目の雷槍爆発による気絶から目を覚ます。

「―ハッ…待っ…待って――」

 

ドドドドドォン…!!雷槍が爆発し、鎧の巨人のうなじから頭が吹っ飛んだライナーの体が露出する。

 

 

 

 

 

 

 

 第77話 彼らが見た世界

「やったぞ!!頭を吹っ飛ばした!!鎧の巨人を仕留めたぞ!!」「うぅ……う………」

 

ハンジ班の兵たちは歓喜の声を上げ、104期兵は嗚咽を漏らしている。張りつめていた緊張がほぐれていく中、ミカサは鎧の巨人がピクッと動くのを見る。次の瞬間、

 

「オオオオォォオオオォオオオォォオオオオ…」

 

鎧の巨人が叫びを上げた。女型の巨人が捕えられた時上げた叫びと似たやつだ。敵側の何かの合図らしく、獣の巨人は四足歩行型巨人の背中の鞍から樽を一つ取り出し、シガンシナ区の中に向かって投げる。

 

ハンジはライナーの体ごと吹き飛ばすよう、雷槍をもう一度打ち込む指示をしていた。鎧の巨人の叫びで胸騒ぎがしていたアルミンは空を見上げ、獣の巨人が投げた樽がこちらに向かっているのを見つけ、中身はベルトルトだと直感する。

 

「ダメです!!ライナーから離れて下さい!!上です!!上から超大型が降ってきます!!ここは丸ごと吹き飛びます!!」

「クソッ!!全員鎧の巨人から離れろ!!超大型巨人がここに落ちてくるぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

第78話 光臨

ハンジ班とリヴァイ班の兵は一斉に離れる。しかしまだ超大型巨人の爆発を避けられる距離じゃない。もっと離れないと。でももう樽は建物のすぐ上まで落ちてきている。どうする…!

 

バカッ!!(樽のフタが開く音)「ライナアアアアァァ!!」

 

樽が開くと同時にベルトルトが飛び出してきて、巨人化せずライナーの元に着地する。ベルトルトはライナーの胸に手を当てる。…ドクン、ドクン…。生きている。どうやら全身の神経網に意識を移して死を免れたらしい。

 

ベルトルトがライナーの状態に気付き、攻撃を中断したおかげで、ハンジ班とリヴァイ班の兵と巨人化エレンは遠くまで離れることができ、助かった。ベルトルトがこちらに近づいてくる。ハンジが指示を出す。リヴァイ班(104期兵)はエレンを守れ。その他の者は全員で目標2体を仕留める。鎧に止めを刺し、超大型巨人は力を使わせて消耗させる。

 

せめてライナーに止めを刺しに行く間の時間稼ぎになればと、アルミンは独断でベルトルトと話し合いの交渉を試みる。が、ベルトルトは以前とは別人のように意志が強く、アルミンが揺さぶりをかけても全く動じない。そこへミカサが背後から奇襲をかけるが、ベルトルトは隙を見せず応じてくる。だがミカサを倒すまではいかないので、その場から逃げる。

 

一方鎧に止めを刺しに行った兵士たちだったが、鎧の巨人が体を仰向けにしている…!これじゃ止めがさせない…

他の兵はベルトルトを追いかける。ライナーを助けに行くと踏んで、距離をつめて追う。するとベルトルトは急に立体機動で上空に飛び上がる。まさか…ライナーはすぐ近くにいるのに…

 

そのまさかだった。ベルトルトの体が光り、それを中心にすさまじく広範囲の爆発が起こる。周りの建物が吹き飛ぶほどの爆風、上空には大きなきのこ雲。超大型巨人が現れる。巨人化エレンとリヴァイ班(104期兵)はだいぶ離れていたのでケガなく無事だった。鎧の巨人も無事なようだ。ハンジ班はベルトルトの近くにいたが…?